(2018/03/27作成)(2018/06/15公開)
デッドラインヒーローズRPG オリジナルオリジン
イーヴンフォール
EVENFALL
イーヴンフォール作成データ
固有の「能力値修正、初期技能レベル、初期エナジー」は存在しない。
というのも、このオリジンはセカンドオリジンとしてしか取得できないためだ。
このオリジンはリビルド時に取得できる。また、このオリジンを取得したヒーローは、もうひとつのオリジンデータに加え以下の特徴・制限を得る。
・全てのエナジーの上限に+10
・自分の行う支援の「代償に+2の補正を受ける」(通常作成であれば代償が6となる)
・自分が支援を受けた判定の「成功率に+5%」に変更(半減)
・臨死状態の修正を「成功率に+15%、ダメージやショックに+1d6点」に変更(半減)
・取得しているパワーの半数以上はイーヴンフォールのものであり、加えてもうひとつのオリジンのパワーをひとつ以上取得していなければならない
取得条件
下記の項目のいずれかに該当する、もしくは似たような思想を持つヒーローでなければならない。
・ヴィランを殺害したことがある。
・[汚名]を負ったことがある。
・自分の正義を執行するために手段を選ばない。
・元ヴィランだ。
・ヒーローのあり方に疑問を持っている。
斜陽のヒーロー
夕暮れ、たそがれを意味する名を与えられた彼らは「およそヒーローらしくない」ヒーローだ。
行いが、信念が、経歴が。限りなくヴィランのそれに近い。
初めから悪であったのではなく、何らかの転機によって彼らはダーティーなヒーローとなった。
悪に染まっていく、転じて、光が薄れ闇に侵されていく「黄昏時」。
彼らに明るい未来などないことを、彼ら自身が一番よく知っている。
発祥と由来
いつの時代にも境界上の存在はいた。
勿論、ヒーローが登場した時にも──「ヴィランの行為を良しとせず、立ち上がった者」でありながら、その性質は相対するヴィランと相違ない者が。
いつから誰がそう呼び始めたかははっきりしていない。もしかすると、彼ら自身が名乗り始めたのかもしれない。
彼らは自覚している。自分たちがヒーローと呼ばれるに相応しくないことを。
彼らは享受する。皮肉を込めたその名を。
堕ちてすら(even falling)、歩みを止められない自分たちにぴったりだと。
立ち位置
イーヴンフォールは誰からも歓迎されない。
民衆は恐怖や侮蔑の目を向け、ヴィランはそうまでして食い下がる彼らを嘲笑う。
まともなヒーローなら彼らと共闘しようなどとは思わない。同じイーヴンフォールなら、なおさらだろう。
世界は彼らがヒーローなのか、ヴィランなのか判別しかねているのだ。
暗躍調査
属性:妨害 判定:作戦-20%
タイミング:特殊 射程:-
目標:1体 代償:クレジット6
効果:キミが登場していない展開フェイズのイベント終了時に使用できる。
このセッション中にキミが遭遇した、もしくは名前などの情報を手にいれたキャラクターのエナジーひとつか、パワーひとつを公開させることができる。何を公開するかは目標が選ぶ。
また、選んだ目標がヴィランではない場合、キミはサニティを4点失う。
このパワーは1イベントに1回まで使用できる。
戦う前から勝負は決しているものだ。
エウレカ!
属性:移動 判定:知覚+20%
タイミング:行動 射程:-(効果参照)
目標:3体 代償:ターン5
効果:キミが隠密エリアにいる時に使用できる。同じく隠密エリアにいる目標(自身除く)を任意のエリアに配置する。このパワーは[隠密]状態の効果を受けず、1ラウンドに1回のみ使用できる。
同じ場所からなら丸見えだ。
エネミーウェポン
属性:装備 判定:-
タイミング:永続 射程:-
目標:自身 代償:なし
効果:キミの与えるダメージに+2の修正を得る。また、ラウンド終了時にクレジットを-2する。
キミは倒したヴィランの武器を使用している。
我武者羅
属性:攻撃 判定:-
タイミング:行動 射程:0
目標:1体 代償:ターン5
効果:このパワーは[汚名]を負った状態でのみ使用できる。目標に1d6点のダメージを与える。
恥も外聞もない。全てを捨てた奴が最も厄介だ。
情の足枷
属性:妨害 判定:交渉+20%
タイミング:行動 射程:2
目標:1体 代償:ターン5
効果:エンパシーが友好以上の相手、もしくはGMがキミに対して隙があると認める相手に使用できる。目標のターンカウンタを+10する。
このパワーは1シナリオにつき1回まで使用できる。
気を許させて、油断を作る。
深呼吸
属性:回復 判定:生存
タイミング:特殊 射程:1
目標:自身+2体 代償:リトライ1
効果:ラウンド終了時に使用できる。
このパワーの目標に選べるのはイーヴンフォールのオリジンを持つキャラクターのみである。目標になったキミ以外のキャラクターは<生存>判定を行う。キミと判定に成功したキャラクターはリトライを1使用した[休息]を行ったときと同じ効果を受ける。
このパワーは1シナリオに1回使用できる。
目を瞑って、息を深く吸う。休息など、一瞬あれば十分だ。
死んだふり
属性:強化 判定:作戦-20%
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:クレジット6
効果:キミがダメージかショックを受けた際に使用できる。
キミは即座に[戦闘不能]となり、その間あらゆるパワーと基本攻撃の目標にならない。
この[戦闘不能]状態はキミが待機以外のアクションを行ったとき、もしくはラウンドの終了時に解除される。
このパワーは1シナリオにつき1回まで使用できる。
安心し、背を向けたところをズドン。
脛の傷
属性:装備 判定:-
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:クレジット8
効果:シナリオ開始時に使用できる。キミはR2記載のヘンチマンの中からヴィラン組織所属もしくは汎用のヘンチマンを選び、そのパワーを任意で1つ取得する。取得したパワーはこのパワーのパワースロットに上書きされ、イーヴンフォールのパワーとして扱われる。この効果で取得したパワーはこのシナリオの間のみ使用できる。
元ヴィランだったり、潜入したことがあったり、そういうことだ。
すり替え
属性:妨害 判定:-
タイミング:特殊 射程:0
目標:1体+自身 代償:ライフ6
効果:目標(自身除く)が判定を行った直後に使用できる。
キミは目標の行った判定を自身の技能値を参照して行い、目標の判定結果をキミの判定結果で上書きする。このパワーは1イベントに1回まで使用できる。
サポートか、邪魔か。それはキミ次第。
ただで死ねるか
属性:強化、装備 判定:意思+20%
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:なし
効果:キミがスパークによるアクションで攻撃を行った時に使用できる。
その攻撃によるダメージ・ショックに+3d6の修正を受ける。このパワーは1シナリオに1回まで使用できる。
持てる力の全てを注ぎ込み、ヴィランだけでなく己の残滓をも残さない。
チートコード
属性:強化 判定:-
タイミング:永続 射程:-
目標:自身 代償:なし
効果:キミが回数制限のあるパワーを使用したとき、1シナリオにつき1度だけその制限を無視してもよい。
良い子は真似しちゃ駄目だぞ。
肉の盾
属性:妨害 判定:運動+20%
タイミング:特殊 射程:3
目標:1体 代償:ライフ4
効果:キミがパワーの目標になったときに使用できる。
キミと同じエリアに目標にとって協力的な立場のキャラクターが存在する場合、その判定に-20%の修正を加える。
また、目標がこの効果を受けた判定にファンブルした場合、キミと同じエリアに存在する目標にとって協力的な立場のキャラクターは目標が使用したパワーの効果を受ける。
このパワーは1ラウンドに1回使用できる。
相手の仲間でちょうど死角になるように動く。
バーニング
属性:妨害 判定:追憶+20%
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:なし
効果:キミがショックを受けた直後に使用する。そのショックを無効化し、代わりに同じだけのダメージを受ける。このパワーは1ラウンドに1回まで使用できる。
心の痛みはいくらでも誤魔化せる。
背水の陣
属性:強化 判定:-
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:グリット1
効果:戦闘を開始する直前に使用できる。これ以降、キミのエナジーが-1以下になった際、デスチャートを振る必要はない。
キミはいずれかのエナジーが-10以下になった時点でそれぞれ[死亡]、[絶望]、[汚名]及び[戦闘不能]になる。
このパワーの効果は、セッションが終了するまでどのような状況下でも無効化されない。
立ち止まるのは死ぬときだけだ。
ハイドアンドシーク
属性:妨害 判定:隠密-20%
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:ライフ4
効果:キミの隠密状態が策敵(知覚判定)によって解除されたときに使用できる。キミは再度隠密状態になる。このパワーは1ラウンドに1回のみ使用できる。
そっちは囮だ。
負の気配
属性:攻撃、装備 判定:心理
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:サニティ6
効果:行動順ロールの直後に使用できる。
このラウンド中、キミと同じエリアにいるキャラクター(自身除く)に[不調]を与える。[不調]を与えられたキャラクター、もしくはキミが別のエリアに移動した場合[不調]は解除されるが、その後またどちらかが同エリアに移動した場合、再度[不調]となる。
この効果はラウンド終了時に解除される。
隠しきれない負の気配。キミとうまくいく奴なんていない。
フライトアクセル
属性:強化 判定:-
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:グリット1
効果:キミがチャレンジ判定の失敗によりリトライを消費してしまった時に使用できる。キミはそれ以降のバトルイベントの行動順ロールの結果に常に-3の修正を得る(最低1)。このパワーは1シナリオにつき1回まで使用できる。
駆けろ。見捨てた命に追い付かれないように。
マネーロンダリング
属性:攻撃 判定:経済
タイミング:行動 射程:3
目標:1体 代償:ターン20
効果:2d6点(最低7点)のスティグマを目標に与える。キミは与えたダメージの半分(端数切捨て)に等しいクレジットを回復する。
どうせ汚い金だ。
前借り
属性:強化 判定:-
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:全てのエナジー6
効果:行動順ロール後に使用できる。キミは臨死状態になる。
これ以降、キミが振るデスチャートの達成値に+3の修正を受けなければならない。
命を燃やせ。
巻き添え
属性:強化 判定:-
タイミング:特殊 射程:-
目標:自身 代償:グリット1
効果:キミが「属性:攻撃」のパワーを使い、目標にダメージを与えたときに使用できる。
その目標に味方が含まれている場合、与えるダメージ、ショックに更に+2d6点を加える。
(※使用タイミングは《識別コード》より後となる。)
正義のためなら多少の犠牲はやむを得ない。
見せしめ
属性:攻撃 判定:意思-20%
タイミング:特殊 射程:3
目標:1体 代償:サニティ6
効果:キミが目標(ヴィランに限る)を[戦闘不能]にした際に使用できる。戦闘に参加しているキャラクター全ては4d6点のショックを受ける。
その後、[戦闘不能]であったヴィランは[死亡]し、このバトルイベントが終了した後でキミは「ヒーローではなくなる」。
※ページ下部の『傾向・制作メモ』に目を通した上でこのパワーを取得し、GMは自身の解釈で相応の処理を行うこと。
命は奪わない、そう思ってたろ?
闇堕ち
属性:強化 判定:心理-20%
タイミング:特殊 射程:0
目標:1体 代償:グリット1
効果:行動順ロール後に使用できる。目標に[毒2][憔悴2][浪費2]を与える。また、目標の与えるあらゆるダメージに+1d6の修正を得る。
自らを顧みないことで得られる力。
ループブレイカー
属性:妨害 判定:知覚-20%
タイミング:特殊 射程:3
目標:1体 代償:リトライ1
効果:目標がパワーを使用した時に使用できる。そのパワーがこのシナリオ中に1回以上使用されていた場合、そのパワーの効果をなかったことにする(目標は代償を支払う)。このパワーは1シナリオに1回まで使用できる。
もう見た。
ワンサイドリンク
属性:妨害 判定:作戦
タイミング:特殊 射程:0
目標:1体 代償:クレジット4
効果:キミがダメージを受けた直後に使用できる。
キミの受けたダメージを目標(ヒーローに限る)に移し替える。
ヒーロー同士、助け合いの精神でいこう。こちらから貸す手はないが。
傾向・制作メモ
このオリジンを持つキャラクターは通常のヒーローに比べ、平常時から強く、臨死状態になってから劇的に強化されるということがない。ヴィランの傾向に寄せて制作した。
また、イーヴンフォールは『出発点=オリジン』ではなく『次の基点(転機)=セカンド・オリジン』として発案しており、取得に制限(※セカンド・オリジンとしてのみ取得可能)を設けた。
そのため単体での攻撃パワーは少ない。自身の強化、補助を中心とした構成になっており、元のオリジンありきのパワーが大半だ。
基本的に学生PCへの適用は想定していないが、適用する場合ヒーローの部分をPCと読み替えてほしい。
何度も記す必要はないかとも思うが、このオリジンは
「かなり特殊な非公式オリジン」である。
「ヴィランといえど、殺せばヒーローの側が殺人者になる(R1.P246)」世界において、そのキャラクター性は勿論、固有パワーや能力値への修正など明らかに偏った点が散見され、通常のシナリオを遊ぶ場合同卓者間で連携が取れていないとシナリオを破綻させる恐れがある。
そのため、
必ずGMと他のPLの許可を貰ってからイーヴンフォールを使用してほしい。
このオリジンが今一度自身のヒーロー像について考えるきっかけになり、また、純粋に一風変わった遊び方として楽しんでもらえれば幸いである。
Special Thanks(敬称略)
オリジン名考案:サイコ
オリジンイラスト:かたみ
作成協力:ヨシダ、ロック、まさのじ
背景素材:photo AC / 夕焼けと橋(acworks)
制作者(連絡先):鹿(
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